占術と馬術

実は僕はニュージーランドにいる時に乗馬をしたことがある。外国らしくそれはそれは大雑把な乗馬体験だった。僕たちは何も教えられないまま、ただただ馬に乗せられた。先頭を行く馬は素人の少年が乗っている始末だ。ニュージーランドの美しい海や山を眺めながら、ホースライディング。僕にとって素晴らしい経験だったようで、今でも鮮明に覚えている。ライディング中、突如として先頭の少年の乗る馬が走りはじめ、後ろの馬たちも続いてダッシュをかました。まずは少年が落馬、僕の前を走っていた少女も落馬、残された僕は必死で馬にしがみついた。走る馬は縦揺れだ。僕は落馬こそしなかったものの、大切なキンタマを何度も何度も強打した。僕にとっての乗馬とはキンタマをビートするスポーツだった。

僕はキンタマのトラウマを乗り越えるべく乗馬教室に行った。そして確かな手応えを感じた。僕はレッスン後感想を聞かれ、乗馬感覚を完璧に掴みましたと言った。でも先生はあなたは全然出来ていませんでしたと言っていた。そんなこんなで僕は乗馬クラブに通うことになった。目標はキンタマを強打せずに元気よく走ることと、乗馬ライセンスの取得だ。日本には乗馬ライセンスなるものがあって、僕はこれの4級の取得を目標としている。これを取得すれば全国の乗馬クラブで馬を借りて、野山でホーストレッキングができるようになる。日本では馬を乱暴に扱う人には外で乗らせられないよというスタンスだから、こんな資格が必要らしい。今回の乗馬クラブへの加入によって、僕はハンティングと乗馬が趣味になった。さながらチンチンの小さい和風英国紳士だ。

話を占いにぶっ飛ばそう。僕は手相占いが好きだ。僕は手相が大変に良いらしく、誰に見てもらってもチヤホヤされるからだ。僕は仕事の休憩時間に喫茶店に行った。すると近くの席に占いを生業とする女性がいて、僕を占ってくれることになった。彼女はネットでそこそこに有名な占い師らしく、僕は期待に胸を躍らせた。広めのテーブルに移動し、彼女はおもむろにタロットカードを広げる。そして僕に何を占うか問いかけた。

「基本的には悩みを占われる方が多いです。今回はどうされますか??」

僕はボケーっと生きていて、これといった悩みもなかったのでかなり悩んだ。うーんと頭を悩ませていると占い師はアドバイスをしてくれた。

「こんなに悩みがないと悩まれる方は、基本的に占いに来ません。何か本当に些細なことでもいいですよ」

「それでは些細なことではないですが、筋トレについて占っていただけますか?」

「筋トレですか??初めてですが、やってみましょう」

どことなく先生に漂うオーラ的なものを感じる。タロットカードを巧みに操作し、カードを並べていく。そしてカードをめくりながら、なんのこっちゃよく分からない説明をしていく。タロットカードでは最後にアンサーカードというものが出てきて、最終的な結果を教えてくれる。今回の占いで出た答えは「正常位のThe Star」というものだった。ザ・スターなんていうものは、どう考えても良いものだろう。

「どうでしょうか?」

僕はおそらく良い結果だろうと想像しながらも、恐る恐る先生に聞いてみた。

「出ました。アンサーカードがTheStarです。つまり今回の占いでは、筋トレをすれば筋肉がつくということです」

僕は占いというものは、やはりすごいものだと思った。僕は今回占ってもらって本当に良かったなと思った。筋トレをしたら筋肉がつくということが分かったからだ。友人たちにも是非この占いという素晴らしいソリューションを提案したい。

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