ハロー25歳

つい最近25歳になった。

思い返せば、24歳最後の仕事はデリバリー型風俗店に出勤管理システムを導入する仕事だった。なんだか僕がITの人みたいだが、なんのことはない、僕は安くシステムを組める人を探してきて仲介しただけだ。正直システムってのが一体何なのか全く分かっていない。僕は納入の説明に際し、指定されたマンションに向かった。エントランスから呼び出しをかけると、金のネックレスをつけた社長が迎えてくれた。推定40歳。かなり男前で、男の僕でも一瞬惚れそうになる。マンションの中に入ると3人のスタッフがいた。皆コワモテで、堅気ではなさそうな人たちだ。この文章内では不必要だが、特徴を使ってニックネームをつけさせてもらうと、若ハゲロレックス、ヒゲメガネと、青ヒゲだ。僕はきてはいけない場所に来てしまったかもしれないなと思った。僕は平然なふりをしていたが、心の中では正確な意味は知らないけど戦々兢々な状態だった

システムの説明をして納入を終えた。使い心地を見てもらうために、しばらくオフィスに滞在することになった。突然拘束されて指を切り落とされるとかそんなことは全くなかったので一気に気が抜けた。僕は暇なのでキッチンでお皿を洗ったり、溜まった洗濯物を洗ったりした。何をやってんだ僕はと思っていたら、男前社長に何やってんの?と言われてホッと安心した。勝手に家事を行うと高い確率でこう言われると思う。一通り家事を勝手にこなしホットコーヒーを飲みながらボーッとしていると、男前の社長が言った。「タバコ吸いに行こうぜ!」僕はそれに対して「嫌です」と言った。

というようなことが24歳最後の仕事だった。きちんと許可を受けて営業している会社で、おそらく全く悪い人たちではない。しかし、そこはかとないアンダーグランドをそこに感じた。帰り道に高校の頃の同級生に会ってドトールのコーヒーを飲み、僕はようやく堅気の世界に戻れたような気分になった。

さて今日はヨガに行ってきた。

僕のヨガ歴は1ヶ月で、今回は人生で2回目だ。かなり大げさに言えばベテランと言ってしまっていい。初めてのヨガは忘れられないものだった。4人くらいの少人数制のヨガ教室で、終わった後に先生から感想を求められたのだ。「初めてのヨガでしたが、いかがでしたか?」僕は1時間のヨガの中で感じたそのままを伝えた。「指先に心臓を感じました」先生は驚いた様子で、まだそこまで私はいけていませんと笑っていた。生徒たちポカンとした表情をしていた。どうやら僕は初回で先生を超えてしまったのかもしれない。なんだか悪いことしちゃったかな。それが僕の初めてのヨガだった。

今日ヨガでは、しつこく念入りに足首や手首を回す機会があった。僕の足首はみんなよりも賑やかで、回す毎にポキンと小気味の良い音がする。何回だって鳴らすことができる。ヨガ教室内に響く小気味の良い音。ポキン…ポキン…ポキン。さながら鹿おどしだ。隣や後ろで面白そうに笑うご婦人方。とても良い時間がそこには流れていた。間違いなく違うだろうけれど、もしかするとこんな風にみんなが笑っている状態こそがヨガなのかもしれない。

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