僕は罠で悪い人間を見つけた

山に罠を仕掛けて1ヵ月、何も獲物が取れない日が続いていた。そんなマイトラップがついに獲物を捕らえた。獲物と言っても、決してイノシシや鹿のような動物ではない。しかしある意味で獲物と言ってもいいかもしれないものだ。

今日見回りにいくと、僕の罠は消えていた。周りには人間の足跡、そして木に南京錠で固定していた部分はワイヤーカッターで切断されていた。うーむ実に良い手際だ。切る場所に迷いがない。僕の最初の獲物は悪い人間だった。最初の獲物にしては悪くないだろう。僕の名前が書かれたプレートだけが悲しく残っていた。

これが話に聞く盗難被害者の気持ちかと、どこかフレッシュな気持ちだった。同じ猟師に意地悪されたり、罠を盗まれたり、狩猟の道はとっても険しく厳しい。気のいいおっちゃんばかりではないのだ。意地悪なおじさんもたくさんいる。

ところで、盗難を防ぐにはどうやったらいいだろう。防犯カメラはコスト的に無駄。カメラがあると思わせるのが一番かもしれない。「罠猟獲物撮影中」みたいなプレートをかけておけば、僕が盗人だとして、とろうとは思わない。山の中の罠でもセキュリティーがいるのだから、やっぱり防犯って大切なんだろうと思った。

性善説は理想だけど、やっぱり悪い人はいるというのを実感した。一番悪いのは盗る人だけど、気を抜きすぎて取られるのもある意味で罪なのかもしれない。

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